UMAREX / GHK グロック G17 Gen5 MOS のトリガーについて

UMAREX / GHK グロック G17 Gen5 MOS のトリガーについて
UMAREX / GHK グロック G17 Gen5 MOS のトリガーについて
 

リアルさを追求した GHK グロック G17 Gen5 MOS のトリガーの引き方と重さ対策

遂に、 GHK グロック の新作「GLOCK G17 Gen5 MOS」のデリバリーがスタートしました!リアルディテールは流石GHKという仕上がり。UMAREXによるGLOCK社公式ライセンス取得で、ディテールだけでなく刻印も深々と入り、GLOCK Gen5パッチまで封入されています!(※セカンドロット以降は付属しないかもしれません。)

セラコート仕上げのスライドとアウターバレルも最高ですね。撃つたび、リアルに擦れが入っていく感じが堪りません。

しかし出荷を進めるにあたり、当店で動作チェックをしていて気になったこともあります。リアルなトリガープルを再現しているとのことですが…

トリガーが重すぎる!

発売前からアナウンスされていたことではありますが、ここまで重いとは予想外でした。プロトタイプよりも重くなってますね~。「重い」というより「固い」という表現の方が合っているかもしれません。

この「重さ」はトリガーの扱いについても少々気を付けるべき点があります。リアルさ追求の結果、他メーカーのインナーハンマー式ガスブロと同じ感覚では取り扱えない部分もあります。

完成度が高く詳細レビューも掲載したいのですが、ひとまずはトリガー周りについて先に解説したいと思います。また、トリガーフィーリングを軽くするカスタムについてもご案内します。

GHK グロック トリガー操作のコツ

GHK グロック の疑似シアと、Gen5トリガーの扱い方

GHK製グロックのトリガーについては以前にもコンバットマスターのプロトタイプの記事で触れたのですが、シアが落ちる感覚を再現するために疑似シアが搭載されています。2ステージトリガーの様に引き始めは軽く、疑似シアが作動するポイントでトリガーがぐっと重くなります。

疑似シアは、トリガーに一定以上の力が加わらない限りトリガーがそれ以上引けない仕組みになっています。この疑似シアのおかげでトリガーを引くスピードが一定以上に保たれるため、ハンマーレス仕様のGHKグロックでもノッカーの前進スピードが速く、ガスの放出量も一定となって初速がブレない構造になっています。

トリガープルの重さはこの疑似シアによって決まっていますが、G17 Gen5 MOSでは実銃並みのトリガーフィーリングを再現するというコダワリがあるがゆえ、これまでのG17 Gen3やコンバットマスターと比較してトリガーが相当重く設計されています。

GHK グロック の疑似シア構造

GHK グロック のトリガーには、内部に金属製のシアプレート(筆者が勝手に命名しました)がセットされています。このシアプレートは、トリガーを引いていくと途中でトリガーロケーターに横向きに通されたピンに引っ掛かるようになっており、トリガーの重みを生んでいます。トリガーとシアプレートの間にはシアスプリングがあり、トリガーに掛かる指の力がシアスプリングの反発力に勝った時、シアプレートが下がって横ピンを越え、トリガーが引き切れるようになっています。

GHK グロック シアスプリング

GHK グロック 疑似シアの仕組み

GHK グロック 特有のシアが落ちる「カチッ」とした感覚は、このシアプレートと横ピンによって生み出されています。この疑似シアの基本構造はGen3、コンバットマスター、Gen5で共通となります。そして、疑似シアが落ちる時のトリガーの重さはシアスプリングの反発力によって決まります。Gen5では実銃並みのトリガープルを再現するため、シアスプリングを反発力の高いものに変更しています。

GHK G17 Gen5 MOSのトリガー操作のコツ

GHK G17 Gen5 MOSでは、シアスプリングが強化されたことにより、トリガー操作で1つ気を付けなければならない点があります。

トリガーを引く時に指に力を入れ、徐々に引き絞るような操作は厳禁です。正しい引き方としては、トリガーを軽い力で引いて抵抗を感じたところで指を止め、撃つ瞬間に一気に引き切るということを意識してください。

何故かというと、トリガーを一気に引き切らないと生ガスを吹いて誤作動を起こしてしまうからです。シアスプリングの反発が高いとトリガーに力を込めてもシアプレートが下がらず粘りやすくなります。Gen5ではトリガーに抵抗が生じて(シアプレートが横ピンに引っ掛かって)からもプレートが粘る分、疑似シアが落ちるまでにどうしてもトリガーに遊びが出てしまいます。ノッカーは後退状態でも放出バルブに近いことから、遊びの部分でトリガーにジリジリ力を加えてしまうとノッカーが少し前に出てしまい、中途半端に放出バルブを開いて誤作動を起こします。

GHK グロック ノッカー

また、ご注意いただきたいのが生ガスを吹いてしまった時のガスルートパッキンです!GHKのマガジンはガス流量確保のためパッキンが大きく内径も広めで、押さえパーツとの引っ掛かりも浅めです。通常、マガジンは放出バルブを押してガス抜きするようなことは想定していないため(むしろ保管時は内圧掛けっぱなしが理想)、意図せず大量のガスが放出されるとガスルートパッキンが吹っ飛んでしまいます。幸い、素材と構造的に分解なしでも元に戻しやすくなっていますが、紛失にはご用心を。

もちろん、意図的に放出バルブを押したりするのも御法度です。使用後、長期保管前は弾抜き必須ですが、ガス抜きは不要ですのでそのままガスを入れっぱなしで保管してください。

GHK グロック ガスルートパッキン

Gen3やコンバットマスターでもトリガーの基本設計は同じなため、厳密に言えば疑似シアに遊びがあります。しかしシアスプリングが弱いので、Gen5のトリガーの遊びを動かすくらいの力でストンと疑似シアが落ちトリガーを引き切ってしまうので、生ガスを吹きにくくなっています。

ちょっと言い訳がましく聞こえるかもしれませんが、GLOCKはスナイパーライフルやレースガンのように精密に狙いすます銃ではありません。実銃では、射撃の準備段階としてトリガーに指を掛けたとしても暴発(意図しないタイミングの発射)しないよう、射撃するその瞬間までトリガーフィンガーには力を込めないのが定石だそうです。GHK G17 Gen5についても、実銃と同じ取り扱いを行えば誤作動は起きませんので、是非実銃トレーニングだと思ってトリガー操作を意識していただければと思います。

ちなみに、Gen5の空撃ちではトリガーをしっかり引き切っていてもブローバック直前で微量のガスを吹くことがあります。トリガーを引くスピードを意識すれば治まる現象ではありますが、しっかりブローバックさせられているならば、BB弾を装填しても同じくらいの引きの感覚でしっかり射撃可能です。

トリガーは指の腹ではなく、第一関節に近い部分に触れるようすると引きやすくなります。

GHK グロック トリガーの引き方

また、トリガーの重さゆえGen5では速射が難しいモデルになります。普通のガスブロハンドガンの様にトリガーを素早く操作するには練習が必要ですし、前述のように1発1発を意識的にトリガーを引き切らなければなりません。適当に取り扱うと暴発の代わりに生ガスプシューです。なんというか…実銃を扱っているような緊張感・感覚を覚えます。

GHK グロック ならではの疑似シア、トリガープル、リコイルの鋭さを、実銃シミュレーターのように楽しんでもらえれば……とは思いますが!ORGA AIRSOFTはここでは終わりません!

何だかんだ言って、やっぱりサバゲーでは普通のガスブロハンドガンの様に速射したり、もっと気軽に使えた方が楽しいよ~!というご意見もごもっともです。エアソフトガンなので。
そこで、トリガーの重さをうまく調整できないものか、色々と調査やテストをしてみました。

GHK G17 Gen5 MOSのトリガー調整:シアスプリング交換サービス開始!

トリガーの重さについてはシアスプリングの反発力が影響すると既にご説明しましたが、シンプルにこのスプリングを弱いものに交換すればトリガーは軽くなります。また、Gen5はGen3と比較して設計が改善されている箇所も多く、トリガー周りについても疑似シア強化のための変更が何かあるのか調べてみましたが、結果はシアスプリングの違いのみでした。

そこで、純正シアスプリングより線径が細いものや巻き数が違うもの、素材が違うものなどをいくつか用意し、疑似シアの落ちる感覚の違いを調べてみました。結果として、普通のハンマー式ガスブロハンドガンと同じような感覚でトリガー操作できるシアスプリングが選定できました!

シアプレートの粘りが抑えられることでシア落ち直前のガス吹きもなくなり、トリガーも軽いので速射が可能になります。純正ほど意識的なトリガー操作をしなくても誤作動に見舞われることはほぼありません。徹底的にリアルさにこだわった純正シアスプリングも魅力的ですが、ゲームユースを優先するならシアスプリングの交換がオススメです。

ORGA AIRSOFTでは、このシアスプリングの交換をカスタムサービスとしてご提供致します。
交換費用は、シアスプリング代金、作業費と併せて3,000円(税込・送料別)となります。

GHK グロック シアスプリング交換サービス はコチラ!
※交換のご依頼方法などは商品ページから詳細をご確認ください。

GHK グロック シアスプリング交換サービス

さて、GHK G17 Gen5 MOSのトリガーについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。今のところ仕様による困惑のお問い合わせは1、2件ほど(もっと来るかと思ってました💦)いただいていおりますが、ご説明するとお手元でしっかりと稼働できご満足された返信も頂戴しました。

トリガーフィーリングのリアルさにこだわるも良し。(実際、そちらの方が良いというユーザー様も多いです。)ゲームユースを優先するもよし。ちょっとした手間でキャラクターを変えられるのは斬新でシンプルな内部設計による賜物と言えます。

個性的な純正仕様とカスタムの可能性に想いを馳せつつ、末永くご愛用いただければと思います!

 
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スペアマガジンや純正アクセサリーは下記となります。

 
GHK グロック スペアマガジン(Gen3フロアプレート仕様)はこちら
スペアマガジンについては海外製注入バルブとなります。タニオコバ注入バルブへの交換がオススメです。

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